今日は、私が数学をどのように指導しているかを少しだけお見せします。
<問題>
20円の鉛筆と50円のボールペンを合わせて20本買いました。
鉛筆をa本買ったときの合計の代金を表しなさい。
<生徒の答え>
20× a +50 円
<やってはいけない指導>
先生)合計が20本で鉛筆がa本だからボールペンは20-a本だよね。
わかった?
生徒)わかった!
先生)じゃあ式を立ててみよう。
これは一見、生徒に式を立てさせているようですが、生徒にとっては気づきも何もないですね。
なぜなら、生徒は鉛筆の値段とボールペンの値段を足せばよいということは初めからわかっています。
また、1本あたりの値段と本数を掛ければ良いということも生徒の式を見れば理解しているのがわかります。
つまり生徒にとってわからないのは、ボールペンの本数をどのように出すのかということであって、
その重要な部分を答えてしまっているので、生徒は成長しませんね。
<私が行う指導>
先生)合計20本だよね。
鉛筆が1本だったら、ボールペンは?
生徒)19本
先生)鉛筆が4本だったら?
生徒)16本
先生)ちなみになんで?
生徒)20-4
先生)そうだね。
板書)鉛筆 ボールペン
1 19(20-1)
4 16(20-4)
a ?
先生)じゃあ、鉛筆がa本だったら?
生徒)20-a
先生)そうだね。
大切なのは、文章題で立式が難しいときは、「具体的な数字で考えてみること」だよ。
ほかの問題でも一緒ね。
ではやってみよう!
指導する上で重要なのは、その問題だけでなく、他の問題でもどのようにアプローチすればよいのかの武器を生徒に与えてあげることですね。